今日は環境問題を取り上げます。牛の飼料改革!がすごいんです。
家畜(特に牛)がゲップで発するメタンガスは、地球温暖化ガスの排出量の実に15%を占め
ると言われています。
そして、この3分の2は牛によるものだそうです。日本や中国、韓国などのアジア主要国は
人口減、まだまだ貧しいとされるアフリカ諸国などは人口増。
SDGsへの各取組が世界で困窮する人々の格差を是正していくものになるのであれば、牛肉
や牛乳などの需要は益々増えていくはずであり、温暖化ガスの排出抑制はさらに大きな課題
になるはずですね。
世界各国では二酸化炭素削減への取り組みが主流、そして、畜産界では牛のメタンガス排出
抑制の取り組み。ひとりひとりが多くの知識を持ち、地球温暖化対策を高めていきたいです
ね。
温室効果ガス対策の日本の実態
二酸化炭素70%、メタンガス20%、この2つで約9割を占めてしまうのだそうです。
二酸化炭素の排出抑制が最重要なのは言うまでもないのですが、地球の平均気温が1度上昇
したうち、なんと0.5度分はメタンガスが原因なのだそうです。COP26関連報道でも主に取
り沙汰されるのは二酸化炭素排出問題、日本は「化石賞」を受賞するくらいですから、実際
に対応が遅いのでしょうけれども、実はメタンガスについては、日本は諸外国に率先して削
減へ取り組んでおり、既に米国の約23分の1、EUの約15分の1程度まで圧縮しているのだそ
うです。日本の場合、農業がその大部分を占め、水田が主な発生源らしいのですが、これも
新しい技術で地中からメタンガスが発生しにくい農法を開発することでメタンガス発生を抑
制しているのだそうです。
二酸化炭素削減が世界から日本に突きつけられた大きな課題、しかし、メタンガス削減につ
いては日本は先端を進んでいる。日本はこんなポジションなんです。
牛のメタンガスって?
牛が餌を食べる際、胃で大量のメタンガスが生成、ゲップみたいな形で放出されるのだそう
です。このメタンガスが発生しないようにするためには、飼料となる与える物を変えていく
ことが重要だそうで、ここで画期的な発見がなされています。
代替えの飼料として期待されるのが、「カギケノリ」と言われる海藻の一種。オーストラリ
アの研究団体「フューチャーフィード」がこれを発見しました。
牛の飼料に海藻を使う研究をしている施設で、乾燥したカギケノリを餌に使うと、メタンガ
スの排出量を9割近く抑制することが実験でわかってきたそうです。
しかし、これを飼料に組み入れるのがコスト面も含めて難しいそうです。牛は1日に12キロ
から14キロの飼料を食べるので、大量のカギケノリが必要と言うことです。
このカギケノリの種苗を海へ放出し、成長したものを収穫して乾燥、ここからブロモホルム
と言う物質を作り出すのだそうです。カギケノリのサプリメントのようなものを開発されて
いるそうですが、やはりコスト面からなかなか拡大につながっていないそうで、低価格かと
量産化が待たれます。
↓カギケノリ
まとめ
待ったなしの地球温暖化対策。しかし、国や企業はどうしても採算ありきで考えてしまう側
面があります。せっかく素晴らしい発見、発明があったとしても採算が合わないとなかなか
普及に至らないと言う残念な構図があります。世界には15億頭の牛が飼われているのだそう
です。世界人口のおよそ5分の1に相当する数です。
15億頭の9割がメタンガスを排出しなくなると仮定すれば、実際に存在する牛の数は1.5億
頭に換算されます。これであれば、今後も増え続けるとされる世界人口の需要を十分満たし
つつ、環境改善が実現できることになります。
日本は地震大国であることから原発問題とは常に隣り合わせ、そして、無資源国でもあるの
で、多くの燃料を輸入に頼っています。生活を維持していくために資料する火力や石炭への
依存を急にやめろと言われるのは簡単ではないのだろうと思います。しかし、メタンガスは
率先して削減しています!カギケノリの研究に国家として取り組み、世界にその姿勢をアピ
ールするなどして欲しいものです。
現状、日本はコロナが不思議と抑え込まれている国の一つになってしまいました。ワクチン接
種率などから見ても、お隣の韓国とは比較にならない落ち着きぶりです。
これは何故でしょう?国策よりも、私たちひとりひとりの普段からの意識的な取り組みが功を
奏したとは言えないでしょうか?
環境問題についても、日本人的な意識も持ち方で貢献していけるのではないか?と思えてきて
しまいます。
次は環境対策に一丸となって取り組む姿勢を世界に見せつけたいものです。