「成人の定義」が変わる話題が盛り上がっています。
これまで20歳とされてきた成人が18歳に引き下げられることになりましたが、これにより
何がどう変わるのか？なぜ引き下げられたのか、解説します。
成人式が変わる
今までの成人式といえば何も考えずに20歳で行うものだと思っていました。
しかし、2023年の成人式は18歳、19歳、20歳の3世代を対象とした合同開催で行われる
ことになるのかもしれません。
そもそも、この話が浮上したのは、民法改正がきっかけです。
2022年4月1日より、成人年齢が20歳から18歳に引き下げられることになった為です。
2022年4月（今年）までの成人式はみん改正前なので、従来通りの成人式になりますが、
2023年（来年）の成人式は、
「成人式は18歳に変わる？」
「それとも従来通り20歳が対象？」
「18歳、19歳、20歳の3世代が合同で行う？」
と、さまざまな憶測が飛び交っています。
なぜ18歳に引き下げられたか？
実は世界的に見れば、日本のように20歳を成人とする国の方が少数派です。
オーストラリア、イギリスや中国などでは現在は18歳を成人とする国が多数を占めています。
このような背景もあり、日本も世界の基準に合わせ、施行されることが決まりました。
成人年齢を18歳に引き下げる意味として、若い世代の自己決定権を尊重し、かつ若者の社会
参加を促す狙いもあります。
2015年に国民投票の投票権年齢や公職選挙法の選挙権年齢が18歳に引き下げられたことも
記憶に新しいですよね。
これもきっかけに、これまでも議題に上がっていた成人年齢を見直すことになったようです。
18歳成人で何が変わるの？
18歳になったらもう立派な大人として扱われます。
例えば、
一人暮らしを始める際の名義
携帯電話の契約
買い物の際に使うキャッシュカード
金融機関でのローンも組めるようになります。
また、
公認会計士や行政書士、医師免許、薬剤免許などの国家資格の取得も可能になります。
10年有効のパスポートも取得可能
結婚(男女ともに18歳に統一)
性同一性障害の性別取扱変更審判
18歳成人で変わらないことは？
一方、変わらないこともあります。ここはしっかり押さえておかなければなりませんね。
飲酒、喫煙
競馬や競輪などの投票権の購入
成人が18歳に引き下げになったとしても、人間の健康や人生を狂わすリスクのあるものにつ
いては、関しては20歳のままです。
何歳から成人式に参加する？
18〜20歳で合同で成人式とも言われていましたが、成人式の開催年齢については、民法改正
後も基本的には地方自治体の判断に委ねられています。地域の各自治体が検討している真っ
最中ですが、2022年1月現在で、18歳で成人式を行うと決めた自治体は、
三重県の伊賀市
のみで、他の各自治体では検討はしているものの、従来通り20歳で開催予定の自治体が圧倒
的に多いようです。対象年齢を18歳に引き下げるのはまだ数えるぐらいしかないんですね。
20歳に成人式を行う理由として、成人を迎える側の意見は
18歳に成人式であれば大学受験とかぶってしまう。
高校卒業の方で言えば、就職活動とかぶってしまう。
そして、成人式といえば、同窓会の役目もありますよね。
同窓会といえばみんなでわいわいとお酒を交わし祝酒も兼ねたいでしょうが、それもできな
いのはちょっとさみしいですよね。
以上のことを考えても、せっかくの成人式を18歳で行うと参加者は少なくなりますし、20
歳で行われる方が良いのでしょうかね。
18歳成人で気をつけるべきことは？
携帯電話の契約やキャッシュカードの発行など、親の同意なしにできるようになるというこ
とは、とても嬉しいですが、これは同時に社会的に責任が伴うということです。
未成年者が親の同意を得ずに何かの契約した場合、不都合が生じれば、民法で定められた
「未成年者取消権」によって、その契約を取り消すことができます。この未成年者取消権は、
未成年者を保護するためのものですが、18歳で成人となると、これからは未成年者取消権は
行使できなくなります。
まだ18歳では社会経験に乏しく、保護がなくなったばかりの年齢のため、契約に関する様々
なルールや知識がないまま、安易に契約を交わしてしまうと取り返しのつかないことになり
ます。
そして結婚も同様に、本人の意思で結婚をすることはできますが、これらもまた社会的責任
が伴う行為です。「結婚は勢いだ」と言う人や「若い方が良い」と言う人も多いとは思いま
すが、結婚についてもより一層慎重に考えなくてはいけませんね。
成人という言葉に、憧れもあり、カッコいいと安易に考えがちですが、成人としての責任の
重さを改めて自覚しなければいけません！
成人式の日には駅や街中の色々なところで華やかな振袖を着た女性を見かけますよね。着物
はなかなか普段は着ないものですが、成人式の日に見る着物はとても華やかで綺麗ですね。
みている方も気持ちが晴れます！
まとめ
成人扱いされるのに、酒・タバコはできない！でも、様々な権限は付与され、責任は伴う！
家庭内でもお子さんとしっかり会話してもらい、誤解、勘違いのないようにしておきたい
ものです。
